ロッドとライン(2)

こんにちは。テスター・マダラです。

前回はロッドとラインの説明をしました。
今回はもう少し他の組み合わせも考えてみましょう。
以前に書いたことも重複する部分もありますが、おさらい的にももう一度考えていきましょう。

ラインにはそれぞれ特性があり、硬さの他に浮力も考えなくてはなりません。

さらに、ロッドのテーパーや硬さを考慮し、そのブレーキングのタイミングと魚のアタックの質を合わせてシステムを組んでいけば、楽にヒットさせられる場合も多々あります。

この辺がテクニック以外の面白い部分で、パズルのようなその組み合わせによって、釣りが楽になっていくのです。

ゲーム性と言う意味では、タックルシステムをも考慮してこそ、より深く面白い世界になっていきます。

皆さんの多くは、カーボン製の柔らかいロッドを軸に考えてる人が多いと思います。

と言うのも、市販品の多くがカーボン製で柔らかいロッドばかりですから、必然的にそうなりますね。

昔、トラウトゲームがそれほど進化していない頃、魚がスプーンをクワエ、反転し、引っ張っていくアタックしかわからなかった時代が長かった事にその要因があります。

トラウトエリアはあまり流行っていなかったので、そういうアタックだけをヒットさせていっても、結構釣れるものでした。

しかし昨今、ヒューマンプレッシャーの上昇により、ノセていくアタックだけでは釣果に結びつかないシチュエーションも出てきています。

昔の話を出しましたが、その頃、道具やテクニックを追求する必要性が薄く、柔らかいトラウトロッドにナイロンラインが王道となり、そのまま定着してしまった、と言う経緯を説明したかったのです。

今は、プレイヤーレベルも大幅に上がり、ロッドも感度もあがり、ライン感度もあがり、反転する前の魚を掛けていく事も可能となりました。

この辺の、色んな種類のアタックを獲っていく、そしてヒットさせられるようになると、格段に面白くなっていきます。

そう言う意味では、フロロカーボンラインとオールマイティな硬さのロッドで釣りをし、アタックの質と自分の技量と道具の組み合わせが合ってないと感じたら、より硬いシステム、もしくはより柔らかいシステムへと変えて様子を見ながら、魚のアタックの質を勉強していくのも良いと思います。

ラインとロッドは必ずしも感度優先で硬くしていけば良いと言う訳でも無くて、魚のレンジと活性を見極め、ナイロンの浮力を活かしたり、時にはエステルラインで触れたら即ブレーキング出来る体制のシチュエーションもあります。

例えばPEラインは浮力も強いが、風に非常に弱い、と言う事も理解して投入しないと、全くラインの意味が活きてないプレイヤーを良く見かけます。

例えば、横風が強く吹いてPEラインが横に膨らんでしまうような状態の場合、レンジは極めて不安定になり、魚もPEの硬いゆえの違和感を水中で感じるのでラインの膨らみ全てを引っ張るほどのアタックを見せず、結果として常に表層ばかり巻いてしまっている、と言う状況を良く目にします。

これでは再現性のある釣り方を習得出来ませんので、何がなんでも好みのラインばかり使う、と言う考えを捨てて、あらゆるラインの特性を良く理解した上で投入していかなければなりません。

ロッドも硬い、中間、柔らかいの3タイプがあると、システムの意味合いを理解しながら釣る練習が出来ます。

トラウトエリアゲームは、結局のところ、ルアー性能だけでもダメですし、ロッドが良くても、ラインだけ良くても、いずれかが劣ってしまっては、より高みを目指せません。

全てが噛み合い、さらに経験値が上昇していくと、萎える事はほとんど無くなります。

無尽蔵に釣れる、と言う意味では無いですよ。

まだまだやるべきことが沢山あるので、時間が足りない位になります。

そして、例え数匹しか釣れなくても、自分の戦略通りのシステム、釣り方でヒットさせられる部分にこそ満足感があり、動作のように100匹も釣る必要性を感じなくなります。

投げて巻く。この基本的なルアーフィッシングの醍醐味の部分こそが、実は中々難しい釣り方であり、全てを一瞬で理解するのは不可能です。

分厚い辞書を1ページずつ理解していくような気持ちで、考えながら釣りをしてみましょう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする