皆さんこんにちは。テスター・マダラです。
いよいよ10月も終盤になり、秋深くなってまいりました。
この時期、関東の平野部の管理釣り場は、難しい日が多くなります。
皆さんは良く釣れた記憶や、いつも通っている釣り場のパターンが頭にあり、シビアな日に出くわすと、「なんかおかしい・・・」と思ってませんか?
管理人が餌をやってないからだ!とか、魚が少ないからだ!とか、魚のコンディションが悪すぎ!とか言っている人を見たことがあります。
いや、実は、この時期は難しいのが普通なんです。
何故なんでしょう?
人間は、同じ池にいる魚は、1年中同じようなパターンで釣れると考えがちです。
ですが、生物には季節によって行動が変わるのが普通であり、その行動に合わせられない人間が勝手にパターンじゃない!とか言ったりするものです。
管理釣り場の養殖されたトラウトは、秋の繁殖期があります。
明確にいつからいつまで、と言う日にちを決めたがるのが人間ですが、トラウトはカレンダー通りには動かず、あくまで自然の摂理にならって、秋深くなると繁殖期になります。
この時期、レインボー、ヤマメ、イワナ、それぞれが婚姻色となり、オスの体は喧嘩の為に変化します。
退色が黒くなり、クチが鋭く尖り、ウロコが無くなり、皮膚が硬く、ヌメリが強くなって喧嘩に備えます。
そして、池の中でテリトリーを持ち、他の魚を威嚇して攻撃ばかりする日々となります。
いよいよ産卵となると、成熟したメスを複数のオスが追い掛け回し、1日中、池の中をグルグル回ってます。
そんなタイミングに、ルアーを投入しても、ほとんど無視されます。
彼らの頭の中は喧嘩とメスの事で頭が一杯です。
ですので、スプーンを巻いていると、突然ガツン!と大きなアタックがあったりします。
これが威嚇アタックです。
そして、それが常に出る訳でも無いので、釣りとしてはランダム要素が高くなり、パターンにハマらなくなります。
そんな難しい繁殖期ですが、年によって期間が違います。
ダラダラと何ヶ月も続く場合もありますし、短期間に終わってしまう場合もあります。
池全体のパーセンテージの話なので、何ヶ月も婚姻色の魚は常に居ますが、その比率の問題ですね。
池の魚の多くが繁殖絡みとなると、非常に難しくなります。
追尾によるアタックが極度に減るので、全く釣れないしアタック皆無な時間が長くなります。
でも、威嚇でアタックしてきてヒットする事が多々あるので、なにかしら方法があるはずと思って、私は長年、繁殖期の釣りを研究してきました。
それでもやっぱり難しくてあまり釣れないのですが、少しだけ確立が上がる方法があります。
グローや赤、オレンジ等のカラーのスプーンで、トリッキーなアクションを入れて威嚇を誘います。
また、スプーンカラーは単色よりも、極力2色以上使ったものが良いです。
秋は気温差が激しい為、魚がバラけてしまうのでレンジは時間帯によって違います。
ボトムバンプやデジ巻きでは無く、あくまでスプーンを巻く、リトリーブゲームにおいては、そういった威嚇行動をイメージしながら、マメにスプーンをローテします。
さらにはレンジも速度もローテします。
つまり、バラバラな事を、わざとするのです。
これ、結構難しいですよ。
人間は、パターンにハメようとして、ついつい同じような行動を続けてしまいます。
そこをあえて、毎回バラバラな事をするのです。
この方法ですら、わずかに確率が上がるだけで、お手上げな日も多いのが繁殖期です。
ですが、この繁殖期が終わるとパターンが出来上がってきます。
あえて難しい日も経験して、どんな釣法が良いのかを模索しておくことも大事です。
次のシーズンから、少しずつ楽になっていきますからね。
これが経験値です。
来るべきパターンフィッシングに向けて、難しい条件の日も練習しておくのも技術向上には欠かせません。
熱心に練習することの反対に、あえてのんびりフィッシングもアリだと思いますよ。
何匹か釣れたら適度に休憩しながら、秋を楽しむのも悪く無いですよ♪